めまい・難聴の歴史を引き継ぎ
発展させていくこと、
頭頸部癌領域の充実

ご挨拶

当教室は1945年に倉田包雄先生が奈良県立医学専門学校の耳鼻咽喉科初代教授として開講され、続いて内海貞夫先生、1973年に山中泰輝先生、1980年に松永 喬先生、そして1999年から2014年3月末まで細井裕司先生が耳鼻咽喉・頭頸部外科学講座を発展させてきました。まさにめまい・難聴の歴史ある教室と言えます。

私自身も、基礎研究では大学院から米国ピッツバーグ大学留学時代にかけて、動物行動学的、分子生物学的手法により、めまい・平衡障害の中枢前庭系可塑性に関わる分子機構、耳鳴動物モデルを用いた耳鳴発生の分子機構を手掛けてきました。臨床面でも大学病院および関連病院において、鼓室形成術、アブミ骨手術、顔面神経減荷術、内リンパ嚢開放術、半規管遮断術、人工内耳埋込術を含む耳科・神経耳科手術を20年にわたり豊富に経験してきました。したがって、めまい・難聴の歴史を引き継ぎ、さらに発展させていくことが、当教室が掲げる目標の一つめの大きな柱になります。

一方、当施設は癌拠点病院でありますし、奈良県下に多くの癌患者さんがおられます。したがって、高い専門性が要求される頭頸部癌領域の充実は、当教室にとって必要不可欠であります。当教室は歴史的に、大阪府立成人病センター、大阪府立急性期総合医療センター、愛知県がんセンター、国立がんセンター、兵庫県隈病院への国内研修に力を入れております。複数年研修し、帰学した癌専門医の先生方が、当教室および関連病院において頭頸部腫瘍外科、頭頸部腫瘍内科として活躍しています。頭頸部癌分野を、当教室が掲げる目標の二つめの大きな柱として、発展させていきたいと考えています。さらに、鼻副鼻腔・アレルギー、嗅覚・味覚、音声・嚥下など、数多くの魅力ある耳鼻咽喉科分野にも焦点を当てて、充実させていきたいと考えています。

当施設は県立ですので県民のための医学、医療の発展に資するのは当然ですが、当教室で得られた新知見、新規治療法が県や国の枠を越え、世界をリードする発展に繋がっていくよう、教室員一丸となって邁進していきます。当科で治療を受けられる多くの患者の皆様に喜んでいただけること、そして多くの学生・研修医の皆様が当教室の門戸を叩き、明日の耳鼻咽喉・頭頸部外科学の発展のため、ともに汗する同志となってくれることを願ってやみません。

LEADER in Education, PIONEER in Research, PARTNER in Regional Development. 県民に寄り添い、世界と競える教室に

北原 糺奈良県立医科大学 耳鼻咽喉・頭頸部外科学
教授  北原 糺
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