診療実績(手術件数)
2017年1年間の手術件数を下の表に示します。
手術部位 | 全件 | 悪性腫瘍手術 |
---|---|---|
耳(聴器)領域 | 88 | 0 |
鼻・副鼻腔領域 | 90 | 6 |
口腔・上咽頭領域 | 42 | 9 |
喉頭・気管・下咽頭・食道 | 55 | 16 |
顔面・頸部 | 180 | 96 |
年間600件以上の手術治療を行い、そのうち20%が聴器領域、20%が鼻・副鼻腔領域、25%が頭頸部悪性腫瘍に対する手術治療でした。聴器領域には鼓室形成術、アブミ骨手術、内リンパ嚢開放術、人工内耳埋込術が含まれます。また、内視鏡を用いた耳内手術も手掛けています。鼻・副鼻腔領域には内視鏡的鼻内手術、花粉症に対するレーザー焼灼術が含まれます。
2015年からは再建手術件数が顕著に増加し、2014年以前の年間件数の5-6倍に達するまでに増加しました。術後の早期離床、嚥下リハビリテーションなどの促進にコメディカルの協力が得られていることで、術後有害事象の発生を著明に減少させ社会復帰を円滑にすることにも寄与しています。このような背景も手術件数の増加を支えているようになっています。
最近では、これまでに行ってきた開頭頭蓋底手術に加え、鼻内視鏡下頭蓋底手術も積極的に取り入れて形態維持、低侵襲な治療を提供できるよう努めています。
また、頭頸部手術では術後の機能温存をより担保するために、麻酔科スタッフと協力しながら術中に経頭皮刺激による神経モニタリングを行っています。この方法は、既に整形外科や脳神経外科など他領域で神経障害予防の有効性が証明されている技術であり、頭頸部領域での普及へ向けて臨床研究を進めています。